2月18日、長野県斑尾スキー場の取材中にボードで転倒してしまい、翌日の検査の結果、左足首の関節を骨折していることが判明した。捻挫だと思っていたが骨折と聞いてかなりブルーになる。事務所の人間からは「マンガみたいだ」とギャグ扱いされ、楽しみにしていた合コン（？）も欠席。もちろん仕事も大キャンセル大会。ダイヤモンドプレス社・徳間書店・横浜ウォーカー・世界文化社・鉄道ジャーナルの関係者の方々、ご迷惑をおかけして大変申し訳ありませんです、はい。

2月25日、事務所のクボタの誕生日＆失恋パーティーを、吉祥寺のなじみの飲み屋でとりおこなう。酔っ払って松葉杖ごと転倒！　痛みに非常に苦しむ・・・
2月26日、入院当日。先日の焼酎がまだ残っており、非常に気持ち悪い状態のまま病院に入る。「ナースマン」の上原多香子似の看護婦はまだ見つからず。

入院当日　病室にて　　

午後からリハビリ。予定の運動を難なくこなす。ウエイトトレーニングをやっている人と話を交わし、ボクもやってみる。上半身は元気いっぱいなので良い汗をかいた。なんだか退院後にはムキムキになってそうだ。　　明日手術なので足の毛を剃る。

　　病院の食事

同室のイシイさんがよく話し掛けてくれる。泌尿器系での検査入院らしい。でも調子をあわせて話を聞いていると夜が明ける。人が悪いわけではなく、よくある話し好きのご老人といったところだろうか。
明日はいよいよ手術。ご飯は食べれず、1日中点滴らしい。飯は食えずとも一刻も早くアルコールを浴びたい。こんな思いに悩まされていると、ふと朝まで二日酔いだったことをすっかり忘れていた。

　　麻酔科の先生


	血の廻りが悪いらしく、なんだか腐ってそうな私の足

２月２７日、同室のイシイさんが　よく屁をこく。御歳７７才なのでだいぶ締まりがゆるくなっているらしい。自分の音を聞くのはある意味心地よい（！？）が、人の音はちょっといただけない。

イシイさん

朝６時に起床。　放送とともに電気がつき、普段とは違ってなんとも早すぎる。
昨日と違った看護婦さんが来る。茶髪でヤンキー上がりっぽい感じがする。しかしその看護婦さんに「７時までに通じがないと浣腸ですよ」と言われた。この歳になってしかも茶髪の看護婦さんにお尻を出して浣腸されるのかと思うと気が気じゃなくなる。普段は良いはずの通じがこんなときに限って来る気配も無い。１５分くらいトイレでがんばったが、ごあいさつ程度。それでもごまかして「がんばりました」と出た旨を伝えると、看護婦さんは「あ～　良かったですね」と一言。ひょっとしてこれはやってもらってた方が良い経験だったかなと、ちょっぴり残念。
今日は手術なので朝から点滴。飲まず食わずで午後の手術を迎える。

手術直前

手術の内容は、折れた骨を金具とボルトで固定するというもの。医師２人がかりで約１時間で終了。術後に病棟に運ばれて来たときに、思わずナースステーションに目が釘付けになった。いましたよ、いましたよ、かわいい看護婦さん！！！　　自分の部屋では看護婦６～７人で担架みたいなやつからベッドに移してくれ、まるでどっかの国の大王さま気分。
しかし今日一日、何より恥ずかしかったのは、手術室の看護婦さんに尿道に管を入れてもらったこと。向こうは見慣れているだろうがこっちは・・・
その管はいまだつながったまんまで、このまま眠りにつくのであった。　

2月28日、痛い、痛い！　足に激痛が走る！　時刻は夜中の12時48分。手術時の麻酔が切れて痛みが最高潮に達する。痛すぎる。足がマグマみたいに爆発しているようだ。我慢の限界で思わずナースコールに手が伸びる。看護婦さんが座薬を持ってきてくれた。さすがに自分で入れる。「30分ぐらいで効いてきますから」と言われるが、こっちは「えっ　この痛みをあと30分も我慢するの！」というのが率直な気持ち。すぐ効く薬というのはないのかねえ。結局この夜はほとんど眠れず。

翌日リハビリに行く。相も変わらず筋トレに励む。
それがいけなかったのか、午後からまた激しい痛みに襲われる。トイレに行くのも嫌なくらい痛い。何でこんな目に遭わなきゃいけないのか？　事務所のマツモトいわく、「日頃のおこないのバチっすよ」。冷たい奴だ。でも逆の立場だとボクもそう言うだろう。結局この日はずっとベッドの上でのたうちまわる。
調子が良ければ今日は病院を抜け出して飲みにでもいこうと思っていたのだが・・・・

最近の病院食はいろいろ選択できて良いですね

３月1日、今日は昨日より足の痛みが無い。念のため昨晩もらっておいた座薬も使用せずに済み、一応落ち着いて眠ることが出来た。朝主治医が来て、傷口を消毒して包帯をとりかえてもらった。約１０cmほどの傷口だった。

今朝はついでに朝シャンもした。３日ぶりのシャンプーで、とても気持ち良かった。午前中にリハビリに行く。足の運動をしていると、となりで同じ運動をしている女性から話し掛けられた。聞くと彼女はスキーでひざの靭帯を切ったらしい。こうして話しているうちに新しい恋に落ちたりするのだろうか？

	そしていつものように１０ｋｇのダンベルで筋トレを行う。おかげで腕が筋肉痛になってしまっている。午後からは本の企画書を１本書く。企画を考える時間があるなんて良いことだ。普段の生活ではこんなにじっくり考える時間なんて無いのが実情だ。その点では入院して良かった（？）と思う。

3月2日、ついに私好みの看護婦「U」さんが、体温と血圧を計りにやってきた。突然のことだったのでびっくりしてしまい、思わず血圧が高くなってしまった。おそらく U看護婦がこの６階では一番カワイイだろう。しかし同室の人の話によると、７階の看護婦さんの方がかなりレベルが高いとの話。そもそも私の入院階は７階だったのだが、病院側のミスで６階に移らされてしまった。もしあのまますんなりと７階に入院できていたら、どんなに楽しい入院ライフを過ごすことができたのだろうか？　と悔しくて仕方がない。

３月3日、ひなまちゅり。今日もリハビリルームはお休みだ。体が運動を欲しているので、午後２時ごろからベッドの上で腹筋を始める。２０回の２セット目をやっている途中でナカイとライターのＭ氏がお見舞いに来てくれた。

	ベッドで筋トレ

「何が欲しい」と聞かれ、「うまい刺身が食べたい」と答えると、なんとその２時間後に伊勢丹で握り寿司を買ってきてくれた。やっぱ持つべきものは友。が、しかし、調子にのってバクついていると、ガリッ！　ホタテを食べていたときにナント奥歯の銀の詰め物が抜けてしまったのだ・・・・！？　な、な、なんでホタテで？？？
		寿司と、今手に入れたい車トヨタアリストの本を買ってきてくれたナカイ

			寿司を食べていると・・・

			なんか痛い

あれれ、詰め物が抜けちゃったよ！

夕食を食べていると、釜石線でニアミスに終わった梅吉さんがお見舞いに来てくれた。コンタクトレンズをしていなかったので最初は誰だか分からなかったが、なんと日本酒をおみやげに持ってきてくれていた！　ありがとう、ありがとう　梅さん。こっそりゆっくり味わって飲ませていただきます。

続く　　

脈と体温を計りにきてくれた看護婦さん

手術を終えて、一日ぶりの食事