3月12日　日曜日　（雪）

朝から雪だ。今回は冬に発売されるものの取材なので丁度いい。
まずはＭ氏と村上の朝市を見に行く。昔、旅雑誌で取材したことがあるが、ここを訪れるのは何年ぶりだろう？
Ｍ氏とは駅で別れ、僕は「きらきらうえつ」に再び同乗。冬の車窓風景を撮影する。やはり雪降る冬の日本海は絵になる。惜しいのは、意外にも羽越線は海の見える区間が少ないこと。地図を見ていると日本海にベッタリというイメージだが、実際はそうでもない。鶴岡まで乗車し、普通列車で新潟へ帰る。
新潟駅の新幹線ホームで「駅弁わっぱめし」を買ったのだが、これがどうもしょっぱくてしょっぱくてダメだった。雪国の人の塩加減というのは、こんなにも違うのだろうか？

3月13日　月曜日　（曇り）

事務所に行くとマツモトが慌てている。新しい事務所のＰＣに昔のＰＣのデータが完全に移行できていないというのだ。仕方なく昔のパソコンの電源を入れ、僕とバイトのムラカミでデータの同期を試みる。試行錯誤すること３０分。ほぼすべてのデータの移行に成功した。こういう時はジジイのマツモトより若いムラカミは大変役に立つ。ま、マツモトに比べればクボタのＰＣ度なんかは、すでに老衰状態だが・・・
夕方はヤマケイ本の担当者の人たちと、溜池山王で。温泉評論家のＮ口悦男さんに久しぶりに会い、結構くだらない話しで盛り上がった。

3月14日　火曜日　（晴れのち曇り）

天気が良いので、バイトのムラカミと撮影に行く。「どこに行きたい？」と尋ねると、「小田急がいいです」と答えたので、東名高速を一路西へ。
今東京は梅が満開だ。正確に言うと、都内は気温が高いので終わりかけだが、外れは満開だ。早速ふた手に分かれて撮影開始。しかし午前11時を過ぎるころには雲が見る見る沸いてきて、見事に曇り空になってしまった。
仕方がないので午後はロケハンに専念する。すると、なかなかいい場所があるではないか。今度晴れたときには大忙しになりそうだ。
夕方近くにも梅林を見つけるが、悔しいかな、天気は曇り。今日は諦めて事務所に帰ることにした。明日また天気は良くなるらしい。それに賭けよう。

3月15日　水曜日　（晴れ）

今日も天気がいい。なので昨日のリベンジを心に誓う。ドライブスルーで朝マックを買う。朝マックの悪いところは、「チキンナゲット」の調理時間に必ず４分かかることだ。これは揚げたてを提供したいということだろうが、朝の忙しい時に４分なんてとても待てない。時間に余裕がない僕は、いつも苦汁をなめる。
さてさて今日はバリバリ撮影する。こんな天気がいい日も久しぶりだ。夕方まで晴れは続き、夕日とロマンスカーを絡めて撮る。直後の列車をどこで撮ろうか悩んでしまったため、結局狙おうとした場所に行ったときにロマンスカー通過。逃してしまった・・・　とほほである。しかもその場所が意外に良く、悔やまれるカットとなった。近々時間を見つけてもう１回トライしたいものだ。

3月16日　木曜日　（曇り）

今年も東京ビックサイトで行われるカメラショーのセミナーをやることになった。今年はタイトルが変わり、「フォトイメージングエキスポ（ＰＩＥ）」というらしい。午前中はそれに使用するデータのセレクトを自宅で行う。
途中ＴＶに釘付けになってしまう。ＷＢＣの２次予選で、日本対韓国戦をやっていたからだ。結局ほとんどパソコンの手は止まり、コマーシャルの時に僅かに動くほど。これでは仕事がはかどらないわけだ。しかもこともあろうに日本は韓国に敗れてしまい、決勝トーナメント出場がほぼ絶望的になってしまった。イチローも、ものすごく悔しがっていた。
午後というか３時過ぎに事務所へ行く。ちょうどヤマケイ本「山陽・四国」用に撮影したポジも帰ってきていたので、こちらからもＰＩＥ用にセレクトする。しかしあまりのフィルムの量に、志半ばでリタイヤしてしまった。

3月17日　金曜日　（曇りのち晴れ）

朝は天気が悪かったので事務所へ行くが、午後になると徐々に晴天になってきた。これは前回間に合わなかったときのリベンジをするしかない。自分の家にカメラを取りに帰っている暇はないので、事務所にあるＥＯＳ３とＥＯＳ１ＤｓＭＡＲＫⅡを手に取り、急いで電車に飛び乗る。それでも間に合いそうにないので新宿からはロマンスカーに乗り、撮影地を目指す。駅を下車して歩くこと７～８分。予想通り、とてもイイ感じじゃない！　恐らく仕上がりも、かなり良いだろう。
夜はＪＴＢ社のＹ上氏とＲるぶの編集者たちと半年ぶりに会う。

3月18日　土曜日　（晴れ）

今日は一人事務所でＰＩＥ用の写真をセレクト。今回は今までと趣向を変えて、すべて最近撮影した、しかもほとんどが未発表の写真でまとめようと思った。とするとスリーブから切り出すのは当たり前。２００本以上のフィルムの写真を一枚一枚ルーペで見て、それを切り、マウントするのだが、さすがに途中で投げ出したくなった。しかしデータ提出の締め切りが昨日だったので、かなり頑張る。頑張りすぎて目が血走り、頭がクラクラして、指先が赤く晴れ上がってしまった。飲む時間を惜しんで地道にやっておけばこんな苦労をしなくて済んだのだろう。世の中ではこういうことを自業自得だとか、身から出た錆びとかいう。ほんとこんな言葉を作り出すとは、昔の人はつくづく偉いと思う。