senson☆ゞ　氏の作品

作品１

トワイライトエクスプレスと夕陽が撮りたくて有名地に出かけてきました。
列車は黒くてトワイライトだと判りませんが、夕陽はそれらしく映りました。
なんとか両立させられないものでしょうか。

こんにちは
大変長い間お待たせしてしまって申し訳ありませんでした。

さてこのような夕陽を入れたイメージ写真ですが、夕陽と列車をなんとか両立させたいとのこと。結論から申し上げますと、無理です。黒い車体と太陽とでは露出差が激しいため、どちらも表現しようとしてもし切れません。フィルムのラチチュード外のものは白く飛ぶか黒く潰れるかになってしまいます。
しかしデジタル全盛？の昨今、撮影後にデータ化もしくはデジタルで撮影して加工してしまえば、なんとかこのような状況でも救えるようになってきました。それでもかなり手間はかかりますが。

フォトショップで加工

ただ、それではインチキ（？）じゃないか！、とおっしゃる方もいるかと思います。
撮影時にどうしても何とかして、撮影後には手を加えたくないという人には、「ハーフND」フィルターをお勧めします。これを使えば空の部分の露出量が抑えられ、地面との差がかなりなくなるため、どちらも表現することは可能になってきます。

ハーフNDフィルター

しかしどんな小細工をしようが、所詮手を加えるということは事実。もともと無理なのです。
その場合はシルエットにしても明確に形がわかるもの、もしくは窓などを利用して逆にシルエットを浮かび上がらせるなどの演出をすれば良いかと思います。

トワイライトエクスプレス　サロン・デュ・ノール
（人がいればもっと良かったですが）

作品２

綺麗な花が咲いていたので前景に入れてみました。もう少し下にむけても良かったかもしれません。
おそらくアオイの花だと思いますが、綺麗に咲き誇っていますね。しかしながらこのアプローチでは若干弱いような気がします。もっと花に近寄り、一層機関車をアウトフォーカスにした方が良かったかもしれません。

作品３

水田地帯の広さと夏の雲と陽射しを意識した構図にしました。水田の稲をもっと明るい緑に写したかったです。
最初にも述べましたが、露出差が激しいとどちらかを犠牲にしなければいけません。この場合水田の露出にあわせると空が飛び、空の露出を出すと水田やＳＬが潰れるという関係にあります。そこでこの状況では、僕は画面左側を思い切ってカットし、なおかつ縦位置で捉えれば良かったのかなと思います。加えてＳＬは煙が命です。いかに風景が良くても煙を吐いていないと、ＳＬの写真はサマになりませんね。難しいところです。

作品４

ローカル線の草がはえた軌道が気に入ったので下向きで撮ってみました。日没近くで、列車がライトでレールを光らせてくれたのはいいのだけど全体的に暗くなりました。
暗いことは気にはなりませんが、草を狙ったのだとするとインパクトに欠けると思います。もっとローアングルから草に焦点を絞り、列車をもっとぼかしても良かったのではないでしょうか？

総評	作品２、４のように花や草などの狙いをつけたなら、今以上、もう一歩踏み込んで大胆にそれに寄ることが大事です。そうでないと焦点があやふやになってしまい、中途半端な写真になってしまうからです。作品１の例も同様ですが、２つ（太陽と列車、花と列車など）とも生かすことはできません。どちらかに狙いを絞り、もう一方は諦める（主役にしないということ）決断が必要ですね。このスタンスで次回から撮影してみてください。